山下 勝仁 YAMASHITA KATSUHITO
中部支店 リブレットの森作業所 現場責任者 
1995年入社

予想以上の岩盤の固さに
造成工事は難航を極める

現在進行中のプロジェクト「リブレットの森」は、約20年前リブレット植物園として造成工事に着工したもの。進入路・調整池・地下排水工事を施工したが、造成工事に着手する段階で、施主の諸事情により工事は中断となった。その後、2019年に計画が再開し、リブレットの森として開発申請。2021年11月より着工となった。総面積約13haの山林地に切土量50万㎥、最大切土高25.m 盛土量54万㎥、最大盛土高20mという造成工事である。

2022年4月よりパイロット造成からスタートしましたが、予想以上に岩盤が硬く、1,700kg級ブレーカーを併用して、山頂部目指しパイロット造成を行いました。山頂部からの尾根は、人ひとり歩けるだけの幅しかなく、急峻な山のため段取りに手間がかかり、ブルドーザを投入できる程度切崩しを行い、キャタピラー社のブルドーザD9T(51t級)を投入。しかし、あまりの硬さに本社技術部に弾性波測定を依頼し実施。その結果、中硬岩に相当する数値が出ました。そこで、パワーを上げD10T(70t級)で施工。その後、D11(104t級)が納車され、2022年11月15日からはD11にて施工しています。造成工事完了後は、植林をして新たに森林となる予定です。

次々と最新鋭の重機を投入し、チーム一丸で遂行

予想以上の岩盤の固さに、「リブレットの森」の造成工事は難航を極めた。その中で、山﨑建設の強みを活かし、次々と最新鋭の重機を投入し、挑戦を続け、ついに難工事を突破することができた。ちなみに最終的に投入したキャタピラー社のD11は、総重量104t、全長6.2m、全幅6.7m、高さ4.4mのキャタピラー社の中でも最大級のブルドーザである。超大型でありながらも軽い身のこなしで、D10T(70t級)ブルドーザでは歯の立たなかった中硬岩をいとも簡単に切崩すことができたと言う。

山﨑建設は、建設業界では名の知れた会社です。地場では経験することのできない大規模造成工事を手掛けることができるというのは、山﨑建設の大きな特徴だと思います。造成工事を施工するにあたっては、世界最大級の大型重機から一般的な小型重機までありとあらゆる重機を稼働させ、チーム一丸となってプロジェクトを遂行していきます。あらゆる環境下の中でも、常にダイナミックな施工を行い、各々現場で創意工夫をこらして、1つの工事を完成させることができるのが当社の強みです。また、重機のメンテナンスは自社工場で賄えるというのも機動力の高さになっています。

強い信念を持ち、安全最優先で次への受注につなげる

プロジェクトでは、Plan(計画) Do(行動) Check(評価) Action(改善)というPDCAサイクルを実施し、それに対しObserve(観察) Orient(状況判断) Decide(決定) Act(行動)のOODAループと、See(見る) Think(考える) Plan(計画) Do(実行)のSTPDサイクルという2つを繰り返し行っていく。こうしたことによって、不安全行動・不安全な状況でないかを監視し、予算以上の利益の確保と無事故無災害での完工を目指していくのである。

プロジェクトを遂行していく上では、「強い信念を持ち、何事もポジティブに考え、先を見据えて行動し、常日頃からbestな状況で施工できているか」を確認していきます。また、安全面に関しては妥協を許しません。強い信念を持って、安全最優先で完工し、次への受注につながる施工を心がけ、さすが山﨑と言われる仕事をするように常に心がけています。オペレーターが気持ちよく作業ができるよう配慮することも大切です。自分より年上の方々に指示する立場上、自分自身が“妥協しない・諦めない・人任せにしない・やり遂げる”をモットーにしています。自分の思い描いたストーリーで、施工が進んで行った時には大きな醍醐味を感じます。ただ、一つのプロジェクトが終わると、すぐに次の現場のことを考えてしまい、あまり余韻に浸る暇はありません(笑)。場所にもよりますが、旬な山菜を採取し、食することも現場では楽しみにしています。